大阪府には暮らしも観光も充実しているイメージがありますが、それらは一部のエリアに偏っている傾向があります。
この問題を解消しながら、今以上に大阪の魅力を高め、経済を発展させるために大阪府のまちづくり構想が計画されました。
この記事では、中之島エリアのまちづくり構想と理念、具体的な開発について解説します。
中之島まちづくり構想の理念|活発化する開発の動き
大阪府では、府内の各地で大規模な再開発が行われています。
ここでは大阪府のまちづくりの方針と中之島エリアの方針について紹介します。
<大阪府市のまちづくり方針>
2012年6月に開催された府市統合本部会議において、中之島エリアは大阪・新大阪、なんば・阿倍野・天王寺などと並んで、重点的に開発を推進する拠点としてまちづくり方針が示されました。
中之島エリアにおいては、就業者、来訪者にとって憩いやゆとりのある空間などの形成、中枢業務機能を充実させながら、同時に商業・宿泊施設などの導入を目指しています。
さらに、中之島ミュージアムアイランド構想として芸術文化、水と光のシンボリックな融合を図っていくことが目標です。
<中之島ブランド強化における課題>
中之島エリアでは、歴史・文化、水都大阪、国際ビジネス、その他の4つの項目をピックアップし、具体的な課題が設けられました。
課題の内容としては、大阪都心部に位置しながら中・大型国際会議の開催が少なく、国際ビジネスの活発化が望まれること、夜間人口が激減するため飲食店が少なく観光客の呼び込みが難しいことなどが挙げられています。
大阪らしい河川に囲まれる景観が活かしきれていない点では、観光客が一部のエリアに集中しており、大阪西部の観光客増加を目指していることもピックアップされています。
中之島まちづくり構想の理念|2020年現在の状況とは?
2021年度に開館が予定されている大阪中之島美術館の計画が進行中で、すでに美術館のビジュアルも公開中です。
2023年度完成予定の(仮称)未来医療国際拠点では、再生医療をベースにゲノム医療や人工知能、IoTを活用した医療がコンセプトであり、医療を通して国際貢献を推進しています。
中之島の近隣では、2024年完成予定の(仮称)堂島2丁目計画が行われ、ホテルやマンションなどが入る予定となっていますが、現時点ではビジュアルは公開されていないようです。
他にも中之島エリアや近隣では、超高層ビルの住友中之島ビルの建て替え、京阪・大林 中之島共同開発計画、大阪三菱ビルの建て替えが予定されています。
これらは2020年6月時点ではビジュアルや完成時期は不明ではありますが、高層ビルやビジネスの拠点となり、当初予定されていた中之島エリアの開発構想に沿ったものとなるでしょう。
まとめ
まちづくり構想において、2010年代に計画されたものが徐々に形となりつつあり、今後の中之島エリアはさらに活性化していくでしょう。
高層ビルだけではなく、文化・歴史も残されつつ大阪の魅力をアピールできる開発が予定されているので、老若男女に親しまれる街になりそうです。